漢字

2020年8月 8日 (土)

画数がよくわからない漢字(その2)

OUNCE SIGN「℥」の国字画数についての続編です。
「オンス」の漢字をネットで調べていたら、『漢和辞典博物館』のサイトで「オンス」の国字が掲載されていました。
「オンス」の文字情報を調べるために、「最新漢和大辞典」を探し求めました。
「最新漢和大辞典」では、「オンス」は総画索引で一画に分類されていました。
この辞典では、部首が書かれていないので、一画の詳細が分りませんでした。

結局「オンス」の画数は不明のままです。
・「最新漢和大辞典」:総画数1(部首不明)
・「今昔文字鏡」:総画数3/部首内画数2(部首が「はねぼう」)
・「国字の字典(飛田良文監修)」:部首が「口(くち)(総画数不明)

私の入手した「最新漢和大辞典」は、編纂者久保天隨、成文社発行、昭和3年10月10日86版(初版は大正6年1月15日)です。
Img_3222b

この辞典は、漢字が五十音順に収録されています。
漢字の部首情報は掲載されていませんが、総画索引・字訓索引・字音仮名遺表(かなづかいひょう)が掲載されています。

最近の漢和辞典は、漢字が部首別に収録されている辞典が多く、五十音順に収録された漢和辞典はあまり見掛けません。
所有している字典・辞典では、日本漢字能力検定協会から発行された「漢検常用漢字辞典」(1998年3月10日第一版第一刷発行)が五十音順に収録されています。

因みに、「最新漢和大辞典」の字訓索引に収録された外来語(国訓・国字)は、「オンス」を含めて14字収納されていました。

1.インチ
1_

2.オンス
2__20200808183601

3.サンチメートル( → センチメートルに同じ)
4__20200808183401

4.センチメートル
4__20200808183401

5.セント
5__20200808183401

6.ダース
6__20200808183601

7.チエイン
7_

8.トン
8__20200808183601

9.フート( → フィートに同じ)
9_

10.ページ
10_

11.ボタン
11__20200808183401

12.ポンド
12_

13.マイル
13__20200808183401

14.ヤード
14__20200808183701

ざっと見たところでは、字訓索引にはない外来語(ポンド・ドル)も掲載されていました。

15.ポンド
15__20200808183901

16.ドル
16__20200808183701


時間をかけて調べたら他にも外来語が掲載されているかと思います。

 


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2020年7月23日 (木)

画数がよくわからない漢字

重さ・質量の単位であるヤード・ポンド法の「オンス」は、以下の2つの漢字(国字)が使われています。


12_1


12_2

①の漢字は、「国字の字典」(飛田良文監修)では部首が「口(くち)」で、「今昔文字鏡」では部首が「はねぼう」、総画数3/部首内画数2で収録されています。
また、①の字に似た国字に「ダラー」があります。
15_

この「ダラー」も「国字の字典」では部首が「口(くち)」で、「今昔文字鏡」では部首が「はねぼう」、総画数2/部首内画数1になっています。
しかし、「オンス」も「ダラー」もよく見ると、①の「オンス」は「口(くち)」のくずし字に2画を加え、「ダラー」は「口」のくずし字に1画を加えた漢字で、部首は、「はねぼう」ではなく、「くち」に属すると考えられます。
さらに、「オンス」の漢字をよく見ると、①は②の「オンス」(口偏+兩)のくずし字にも見えますが、これはこじつけでしょうか。
この考えを進めていくと、「オンス」は口部で総画数5/部首内画数2、「ダラー」は口部で総画数4/部首内画数1と言ってもいいのではないでしょうか。

①の「オンス」を調べて行くと、 【当て字】漢字1文字で表現できる外来語まとめ【カタカナ訓読み】によると、薬医学の単位記号として使用されているOUNCE SIGN
Ounce_sign
を漢字化した国字で明治~大正時代に使われていたようです。

「ダラー」については、元の字形が分りませんでした。

一般に、単位は漢字で表記される場合があります。
例えば、「メートル」は「米」、「グラム」は「瓦」のように使われます。
しかし、ヤード・ポンド法の単位は「くちへん」の漢字が多く使われています。
「ヤード」だけが、口偏でない漢字が使われています。

1.長さ・距離

・インチ(inch)
2_

・フィート(feet)
3_

・ヤード(yard)
4_

・マイル(mile)
5_



2.広さ・面積

・エーカー(acre)
6_

3.体積・容積

・パイント(pint)
7_1  7_2

・クォート(quart)
8_

・ガロン(gallon)
9_1  8_

・ブッシェル(bushel)
10_1  10_2



4.重さ・質量

・グレーン(grain)
11_

・オンス(ounce)
12_1   12_2

・ポンド(pound, pond)
13_

・トン(ton)
14_



5.その他ヤード・ポンド法でない通貨の単位に口篇の漢字が使われていました。

・メキシコ・ペソ(peso)
16_

 


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2020年5月25日 (月)

「町」の異体字

以前、仙台の街並みを散歩していた時に、『・・・〇』と彫られた石碑(門柱だったかもしれません)を見掛けたことがありました。
だいぶ古いことなので、記憶が曖昧で、町の名前も場所も思い出せません。
「〇」という漢字だけが今でも強く印象に残っています。
この「〇」は、「町」の異体字で、次のように表します。

Photo_20200525120801

仙台市内を歩いていると、地名に「名掛丁」(なかけちょう)や「国分町」(こくぶんまち)と言った2種類の地名に気付かれると思います。
「丁」(ちょう)と「町」(まち)は、伊達政宗が野原の地帯に仙台の町を作った時、武士達の住む町が「丁」で、商人の住む町が「町」と分けて決めたことが理由だそうです。
( 参考:仙台 町と丁の違い? )


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2019年11月28日 (木)

漢数字「〇」(レイ)の書き順

漢数字「〇」(レイ)は、どのように書くのでしょうか?
Photo_20191128175201

日本漢字能力検定協会で漢数字「○」(れい)の意味と書き方が説明されています。
漢数字「○」(れい)は、上から反時計回りに書きます。
https://kakijun.jp/page/zero01200.html


漢数字「〇」は、『漢字源』(学研プラス)では部首「くにがまえ」、画数「1」、音「レイ」で、零(レイ)の音と意味をそのまま借用と説明されています。
『大漢和辞典』では、補巻(2000年4月10日初版発行)に掲載されています。
「セイ」と読み、「星」と同じ、唐の『則天武后の文字』と説明されています。
『則天武后の文字』(「則天文字」)とは、中国・武周(690年~705年)の女帝武則天が制定した漢字をいいます。
30字前後あると言われています。
「〇」は、星の球形を表していて、現代中国では「0」と同義であり、「西暦二〇〇〇年」のように用いられます。
「今昔文字鏡」では、「〇」は、音読みで「セイ」、部首は「くにがまえ」で「1画」、則天文字の基本字「星」と掲載されています。

漢数字「〇」を使う機会は、そんなに多くはありませんが、必要に応じて使われていくのではないでしょうか。

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2019年7月24日 (水)

ぐりはま

1920年に博文館から創刊された雑誌「新青年」の1938年4月号に、「ぐりはま」という随筆が掲載されていました(著者・伊馬鵜平(いまうへい・作家))。

Img673
1
掻い摘んで紹介すると、
 ~この文字は何と読むか-「ぐりはま」と読む
 「蛤」(はまぐり)の倒語(さかさご)で、言うこと然(な)すことグリハマとなり・・・のように用ゐる。
 蛤の殻の両片のあい口は極めて密接するものにして逆にすれば合うことなし。と大言海にもあるとおり物事のクヒチガフことである。~

ウキペディアの「ハマグリ」(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%9E%E3%82%B0%E3%83%AA)の中で、「ぐりはま」が記述がありましたので、以下に一部を参考引用させていただきました。
「ハマグリ」の貝殻は、「貝合わせ」という遊びにも使われるように、ペアになっている殻以外とはぴったりと形が合わないという性質を持っている。
このことから、食い違って合わないことを「はまぐり」の倒語(とうご)として「ぐりはま」という言葉が生まれた。
のちに、訛って「ぐれはま」という言葉が使われるようになった。
この「ぐれはま」を略した名詞「ぐれ」を動詞化する接尾語「る」をつけたものが「ぐれる」で江戸時代ころから不良行為・非行行為をする意味で使われるようになった。

「ぐりはま」は、大辞林によれば、室町時代頃に使用されていた言葉で、漢字「蛤」を180度回転させた漢字をあてています。
書き順については、よくわかりませんでした。

余談ですが。「はぐれる」の漢字は「逸れる」です。
意味は、「連れの人を見失って離ればなれになる」「その機会をのがす」です。
また、「逸れる」は「それる」とも読み、意味は、「別の方向へ行く」「本筋から離れる」です。

「逸れる」が文章の中にあった場合、「はぐれる」と読むか、「それる」と読むかは、迷ってしまいます。
これは、文脈によって判断することになります。
漢字の読み方は、難しいですね。


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2019年5月23日 (木)

「石」のいろいろ

大漢和辞典で「石」が含まれる主な漢字を抽出してみました。

1.「石」を2個書く漢字

「ラク」と読み、「二つの石が打ちあってだす音」を意味します。
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2.「石」を3個書く漢字
「ライ」と読み、「多くの石・大きな石」を意味します。
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3.「石」を4個書く漢字
「ライ」と読み、「多くの石・大きな石」を意味します。
2


以下の漢字は、「大漢和辞典」にはありませんが、「今昔文字鏡」に掲載されていた「石」で構成される漢字です。
すべて、「読み」もなく、「義不詳」です。

4.「石」を2個書く漢字
2_1

5.「石」を3個書く漢字
3

6.「いし偏」に「石」を3個書く漢字
4

7.「石」を6個書く漢字
6

8.「石」を9個書く漢字
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また、「山」なのか「岩」なのか分かりませんが、「山」と「石」で構成された漢字もありました。
9.「山」が2個、「石」が9個書く漢字です。
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「国字」と説明されていましたが、私の手元にある国字字典(*1・*2)には掲載されていませんでした。
(*1)『国字の字典』(菅原義三編・平成五年七月三〇日五版・東京堂出版)
(*2)「ビジュアル『国字』字典」(2017年2月25日初版・世界文化社)

読みのない「石」で構成される漢字を見ているだけで、何か不思議な気分になるのは何故でしょうか。


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2019年4月20日 (土)

「魚」と「虎」の漢字


テレビのクイズ番組で、「魚」と「虎」の熟語「魚虎」の読みが出題されました。
「虎」と「魚」の 熟語「虎魚(おこぜ)」は、以前から知っていました。
しかし、出題された熟語はどうしても読めませんでした。
答えは「はりせんぼん」です。
因みに、「魚篇」に「虎」の漢字は「しゃち・しゃちほこ」と読みます。
形が似ていても、構成の違いで「読み」が異なる漢字です。

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他に、「虎」が含まれる熟語を探してみました。

<植物>
ありどおし  : 虎刺(蟻通し)
いたどり   : 虎杖
うらしまそう : 虎掌(浦島草)
ゆきのした  : 虎耳草(雪の下)


<動物>
はえとりぐも : 蠅虎(蠅取蜘蛛)
やもり    : 壁虎(守宮・家守)
らっこ    : 猟虎(獺虎・海獺)


<魚類>
はぜ     : 蝦虎魚(鯊・沙魚)

<その他>
おまる    : 御虎子
もがり    : 虎落


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2018年7月21日 (土)

「すぎもと」さん

テレビを見ていたら、”「すぎもと」さん”と言う読み仮名のついた人がインタビューされていました。
「すぎ」は、漢字で「きへん」に「久」と書きます。
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この漢字は、「杉」の異体字(俗字)で、訓読みは「すぎ」、音読みは「サン」です。
「杉」のつくりの「彡」がくずし字になって、「久」に変ったと考えられます。

同じく「彡」がくずし字になった異体字に、「影」があります。
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偏が同じで、作りが「彡」と「久」の漢字が他にもあります。
以下の漢字は、「形」「彰」「彦」の異体字ではありません。
別の漢字です。
ただし、残念ですが、読みが不明です。
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形が似ている漢字は、ある程度推測して読めますが、すべて当てはめることはできません。
漢字の読みは、奥が深い学問と言えるのではないでしょうか。

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2018年5月28日 (月)

平成30年5月

天皇陛下の譲位日程が決まりました。
平成31年4月30日に譲位して5月1日に改元されるので、平成時代の5月は今年が最後となります。

旧暦5月は皐月(さつき)と呼ばれ、「早苗月(さなえつき):田植えをする月」を約めた(つづめた)ものと云われています。
大漢和辞典では、「さつき」の字訓索引で「皋(コウ)」が載っています。
「皐(コウ)」は「皋」の姿形書換字(文字デザインの違い)で載っています。
長い時間をかけて、「さつき」は「皐」が一般的に使われるようになったと思われます。

五月に関連する言葉を上げてみます。
「五月雨」:さみだれ(梅雨(つゆ)の別名)。
「五月晴れ」:さつきばれ(梅雨の晴れ間)。
「五月蠅い」:うるさい(煩い)。
「口五月蠅い」:くちうるさい。
「五月蠅」:さばえ(夏の初めに群がるはえ)。
「五月闇」:さつきやみ(梅雨の頃の暗さ)。

五月が付く姓もあります。
「五月」:さつき。
「五月女」:さおとめ(早乙女)。
「五月日」:さつきび。
「五月田」:さつきだ。

また、「さつきつつじ」という5月~6月に咲く「ツツジ科」の植物があり、「皐月躑躅」と書きます。

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2017年11月28日 (火)

「ちくわ」と読む漢字

インターネットで漢字を検索していたら、興味のある漢字を見つけました。
この漢字は、『「魚へん+◎」で何と読む? 創作漢字の奥深さ』という「ライフコラム」にありました。

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上の漢字が「ちくわ」と読みます。
「落語家の書いた本に出てきた造字」で、誰が作ったものかは特定できていないそうです。
「今昔文字鏡」では「訓読み:ちくわ」で「属性:国字」と載っています。
ここで、国字という属性があったので、先日手に入れた「ビジュアル『国字』字典」(世界文化社」で「ちくわ」を調べて見ましたが、「魚へん+◎」の漢字は載っていませんでした。
この「ちくわ」と読む漢字は、「創作漢字」と呼ばれる漢字と思います。

大漢和辞典で「魚」が含まれる主な漢字を抽出してみました。

1.「魚」を2個並べた漢字

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「ギョ」と読み、「魚がつらなりゆく」を意味します。

Photo_3
「セン」と読み、「義未詳」です。

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「ギョ」と読み、「すなどる」を意味します。

2.「魚」を3個並べた漢字

Photo_5
「セン」と読み、「なまうお」を意味します。

3.「魚」を4個並べた漢字

Photo_6
「ギョウ」と読み、「魚が盛んなさま」を意味します。

★大漢和辞典のフォントは「今昔文字鏡」を使用しています。

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